小笠原諸島旅行記③〜一日目〜

旅立ちの朝。

11時発の為、1時間前に到着すべく、9時くらいに家を発つ。
前おが丸は9時半発だった為、通勤ラッシュともろ被りしてしまい
大きな荷物を抱えての電車移動は大変だったらしい。
今でこそ通勤ラッシュからは少し外れるものの
それでも電車は混んでいる時間帯なので
周りの人に申し訳なく思いつつ浜松町駅に到着。
ゴロゴロとキャリーバックを引きつつ、竹芝桟橋へと向かう。
同じおが丸に乗るであろう人の姿もチラホラ。
竹芝桟橋手前のコンビニで水を買う。
この時は船内の売店を過信しすぎていたので、他の物は買わなかったけど
前回までに書いた通り、売店のラインナップはあまり充実しているとは言えないので
コンビニで自分の好きなものは買っておこう。

竹芝桟橋のロビーに到着。閑散期なのであまり混んではいない。
前おが丸の頃はここで一旦並び、順番に書類を記入し
先着順で船の上の階から席が割り当てられていたらしい。
しかし、新おが丸はインターネットで予約していれば
窓口での簡単な手続きのみでチケットが発券される。
昔は良い席をゲットするためには早朝から並ぶ必要があったが
今はそんな必要はない。

無事チケットを受け取る。
まだ時間はあるので、展望エリアでおが丸と対面する。


近くで見ると結構デカい。

このタイミングで酔い止め薬を投入

ひとしきり船を眺めて満足したら、いよいよ乗船。

特に改札的な物はなく1階から船に乗り込む。
ただし、船の入口でチケットをチェックされる。
気を付けないといけないのは、チケットは下船時も必要になるので
無くさずに保管しなければいけない。
なんでも乗った人と降りた人の数が同じかどうか確認するためらしい。
途中で海に落ちても誰も気が付かないかもしれないしね。

自分の席、というか寝台に行き、荷物をまとめ、とりあえずデッキへ上がってみる。


デッキにはもっと人がいるかと思ったら、そうでも無かった。


青空に映えるカラーリングの煙突。

荷役作業が遅れており、定刻には出発せず。

その間海鳥達が集まり、地上係員との熱いバトルが繰り広げられる。


係留ロープにとまりたい海鳥たちと、そうはさせまいと睨みをきかせる係員。
定期的に係員がロープをガシガシ蹴って追っ払おうとしていた。

そんなこんなしていたら、荷役作業も終わり30分遅れで出港。


ささやかなお見送りもある。小笠原諸島のマスコットらしいおがじろう君も見送ってくれるぞ。


って、おい


(小笠原のマスコットなのに)お前は行かんのかーーい!!!

もしかしたら長男の「おがたろう」が島にいるのかもしれない。
そんなこともありつつ、おが丸は汽笛を二発ぶっ放し、太平洋へ向けて船体の回転を始める。
東京湾に頭から突っ込む形で停泊しているので、180度回転する必要があるのだ。


ヘドロを巻き上げます。


レインボーブリッジをくぐる。と同時に、何かあっても6日間は戻れないのだ、今更ながら実感する。


絵になる風景。


大井埠頭の横を通過。この時点で結構スピードは出ている感じだ。


羽田空港の脇を通過。離着陸する飛行機が間近で見れる。
なんだか段々楽しくなってきた。

一段落したら昼食の為、食堂へ。
名物らしい塩ラーメンと昼にもかかわらず瓶ビールを選択。
ラーメンはまあまあの味。


まあ、酔う前に酔えって事で。

食事後は売店で缶ビールを買い、再びデッキへ。
まあやる事無いからビール飲んでしまうのは仕方ないよね。


行きかう船を眺める。


気温は低いが、日差しがあり心地良い。


船が列をなす。太平洋へ出るための道である浦賀水道は船の往来が激しいところでもあるらしい。


タグボートとすれ違う。


「K」のマークの川崎汽船と謎の船団たち。


海と缶ビールの相性は良い。


次第に陸から離れていく。


見るものが少なくなったので、波しぶきを眺める。


ダンプ君もやる事なくて暇そう。


そして誰もいなくなった


遠くの島しか見えなくなった。


迫る夕暮れ。


雲の隙間からもれる夕日と、伊豆諸島の青ヶ島
青ヶ島をこえると小笠原までは無人島しか無い。


遠くに停泊するタンカーが一隻。

日は暮れた。
もう回りに島はなく、おが丸は暗闇の大海原を突き進む。
出発前、大きく見えたおが丸だが、外洋に出てからはまるで笹舟のように小さく感じてしまう。
あと、段々揺れが激しくなってきた。

20時頃夕食。
三元豚のステーキなるものを食べたが、これが結構おいしかった。


波の影響でスープがこぼれた。

22時消灯。とはいっても廊下は明るい。

二日目に続く